傾向 | 試験時間や出題形式は例年通り、60分で大問4題小問15問前後の構成はほぼ固定と考えてよいでしょう。今年度の受験者平均は49.4点で、昨年度より少し上昇しました。高度な読解力を必要とする複雑な設定の問題文や、作業と検証が求められる試行問題、図形の移動や立体の切断のように精密な作図力を試される問題が中心の傾向は今年度も継続しています。小問による誘導に加えて、前問の設定を引き継ぐ「連鎖型」の問題が見られるようになっている点も見逃せません。 |
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対策 | 小問集合形式が一定の割合を占めていますので、あらゆる単元について高いレベルでの学習が求められます。大問のテーマは、食塩水・速さ・場合の数が代表的ですが、いずれにしても部分点対策として、状況整理や場合分けを整然と書き残す練習が有効です。『自分だけが分かるメモ』ではなく『採点者が見て分かりやすい答案』を意識しましょう。題意を正確に読み取る読解力も必要です。過去問を解く際には、リード文中にある手がかりや、小問の内容による誘導に意識を向けて読むようにするとよいでしょう。
【ポイント】
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傾向 | 知識分野、説明文、物語文の3題構成です。知識分野では、漢字の難しさが際立っています。また、年度により、「指定の語句を用いて短文をつくる」設問が出されます。文章読解では、記述が3~4問出されます。合計字数は2018年度まで280字前後でしたが、2019年度以降、削減傾向に入り、以来200~240字となっています。1問あたりの字数は最大100字です。なお、物語文は、不幸な境遇にある少年・少女の葛藤を描いた作品がよく選ばれます。 |
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対策 | 知識分野では、小学生にはなじみの薄い言葉や表現が出されます。読解分野では、選択式問題での確実な得点力を踏まえた上での、記述分野で差がつきます。高度な語彙力と記述力が求められます。
【ポイント】
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傾向 | 生物・地学・化学・物理と並ぶ大問順に変化はありません。例年、小問は50問程度で多く、手早く処理する必要があります。今年度は45問と昨年度の58問から大きく減少しております。最難関校としては知識問題が多いのが特徴ですが、近年、計算問題・思考問題の割合が高くなっています。今年度は計算問題が減少していますが、計算問題への対策は必須となっています。 |
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対策 | ここ数年、標準問題~HIレベル特訓の内容を掘り下げた程度の問題が多く出題されています。環境問題に関する問題が2年連続で出題されています。点差がつきやすくなっているため、理科を苦手にしている生徒は注意が必要です。生物・地学・化学の細かい知識は必須です。計算問題は発展問題~HIレベル特訓を確実に解ける力を養いましょう。問題文の量が多く、その中から必要な数値・ヒントなどを読み取る必要があります。長文の問題に取り組みましょう。
【ポイント】
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傾向 | 論理的思考力を要する統計問題が2割程度、正確な知識力・注意深い読解力を要する文章正誤問題が4割程度を占めます。こうした思考力問題の割合が他の最難関校と比較しても極めて高く、機械的な知識暗記のみでは合格に必要な得点の確保は困難です。高難度の思考力問題の割合が高いですが、過去に類例のある問題が多い点、構成・形式が一定している点から過去問研究・類題演習が極めて有効です。他の3科より取り組みやすい難度ですが、2010年代と比較すると細かな知識を要する問題が増え、得点を伸ばしづらくなりつつあります。 |
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対策 | 正確な知識力、それを土台に論理的に物事を考える思考力、文章の正誤を判断するための注意力が必要です。
【ポイント】
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