算数

【前期】傾向 洛星中の算数はここ数年の受験者平均点が上下しており、昨年度の平均点は高めでしたが(120点満点中78.3点→68.4点→77.1点)、今年度は66.2点とやや落ち込んでいました。前期の目標点は5割5分~6割(66点~72点)と言って良いでしょう。小問数は20問程度で、頻出単元としては速さ、平面図形、立体図形の他、割合の文章題や規則性です。基本・標準レベルの単問は例年多く出題されているので、ここで得点できるかどうかが合否の分かれ目になっています。
【前期】対策 合格するために、序盤の計算や文章題を確実に解き切り、中盤以降の時間配分を考える必要があります。標準問題を速く正確に解く練習を積みましょう。頻出単元では速さ(比の活用)、平面図形(典型題及び移動などの作図練習)、立体図形(様々な角度から見る意識)を意識しましょう。

【ポイント】

  • 速さの解法パターン(6年テキストの発展レベルまで)を習得する。
  • ミスを防ぐため、問題の条件を整理した図・式を、普段からできるだけ正確にかくように心がける。
  • 手を動かして作業する問題(数の性質・推理・規則性)に積極的に取り組み、難問を見切る力をつける。
  • 図形問題はフリーハンドで作図して解く習慣をつける。
【後期】傾向 昨年から記述問題が出題されるようになり、今年は作図問題が3問出題されました。受験者平均点は120点満点中、76.1→54→75.1→65.5と波がありましたが、今年は76.6点となりました。小問数については20問前後で,本年は細かく分けると26問と多めですが、実際の問題数は21問でした。70分と長めの試験時間を有効に使うことも後期入試合格に必要な力です。
【後期】対策 合格に必要な力は、計算単問力・作図力・条件整理力の3点です。計算単問力は計算問題集と総合問題集に毎日取り組むこと、作図力は図形問題を解く際に必ずフリーハンドで作図をすること、条件整理力はすべての問題で考え方(図・式・表など)をかくことで身につけましょう。また、丁寧な作業力を問う問題が増えてきているため、普段から丁寧さを意識して取り組みましょう。

【ポイント】

  • 毎日、計算と総合問題集(6年Ⅰ・Ⅱ)に取り組む。
  • 図形問題は必ずフリーハンドで作図して解く。
  • 文章問題は、考え方を図・式・表などに整理して解く。特に、速さの状況図やダイヤグラムに慣れておくこと。
  • 問題の誘導に乗る(前問を利用する)習慣をつける。

国語

【前期】傾向 2023年度も引き続き、物語文(長文)1題と知識分野(漢字)の、大問2題構成。物語文の素材には、古い時代の作品が使われる傾向がある。また、記述式の設問が多く、過去5年間では合計で300~400字の分量を書くことが求められている。年度によっては、本文の内容をふまえて自分の考えを書くタイプの問題が出題があり、全体的に記述力が求められる。知識分野からは、漢字の書き取り10問が出題されている。
【前期】対策

【記述の対策】

「空白を作らない」「部分点を必ず取る」ことを目指す。記述を組み立てるための情報をどのように集めるか、文章に書き起こすことができるか、という練習が必要。解答作成後の直しにも重点を置いて、「どうしてその解答になるのか」を理解し、自分の解答を組み立てるためにつなげていくことを繰り返すことが必要。

【物語文の対策】

場面の変化をおさえ、心情に関係する単語を知識として蓄えていくことが重要。出題される文章が、大正時代~昭和に書かれたものが中心となっているため、文章中にでてくる事物が古いことが予想される。日頃の演習等でふれた古い時代の事物から、時代背景を理解していくと、文章が読みやすくなる。また、文章量が多いため、長文を読んで理解する速度を上げる練習が必要。

【後期】傾向 2023年度も引き続き、説明文、知識分野、物語文が各1題ずつの合計3題の出題。説明文では、例年「ことば」や「文章表現」をテーマとした素材分が選ばれ、選択問題が中心の出題。知識分野では漢字の書き取りが独立問題として出題されているのと併せて、2023年度は修辞法、外来語の出題があった。物語文では前期と違い、近現代の作品が選ばれる傾向にある。前期と同じく、記述式の解答が求められる傾向にある。
【後期】対策 物語文の記述問題に対する、解答を組み立てる流れの確認・定着と、漢字の書き取りを中心とした対策が求められる。修辞法、外来語、四字熟語等の知識も必要。

【記述の対策】

「空白を作らない」「部分点を必ず取る」ことを目指す。解答作成後の直しに重点を置いて、自分の解答を組み立てるためにつなげていくことを繰り返すことが必要。

【語彙力、知識の増強】

四字熟語、慣用句等の知識だけでなく、外来語、修辞法などの知識も問題文にからめて出題されるため、漢字語句テストの内容を確実に身につけていく必要がある。

理科

【前期】傾向 ここ数年は大問4題の年が多く、今年も4題でした。小問は昨年・一昨年と比べると10問程度減って38問でした。問題形式はこの5年間の平均と比べて、知識問題の割合が減り、思考問題が増えました。計算問題はあいかわらず多く出されています。また、文字数の多い文章を読ませる問題が例年出題されていましたが、今年は簡潔な文章になっています。難度はテキストの基本・標準問題を解く力があれば十分に対応できる問題が半分以上ですが、時間のかかる問題も多く、解く問題と解かない問題の見極めも大事だといえます。
【前期】対策 生物・地学・化学・物理の基礎知識を身につけておくことが合格の最低条件です。他の受験生と差をつけるには「計算力」、「読解力」、「実験の条件整理力」が不可欠です。日頃の宿題をする時から、図や表を書いて考える習慣をつけましょう。これまでの理科テキストの中から問題文の長い標準問題や発展問題を選び、解いてみる訓練も有効です。

【ポイント】

  • 文章を正確に読みとる力をつけること。
  • 式を書いて正確に解く計算力を身につけること。
  • 正確な知識を身につけること。
【後期】傾向 例年、物理・化学・生物・地学の4分野から1題ずつ出題されていましたが、今年は記述問題で実験器具の使い方について大問として1題出されたため、化学と地学の融合問題が大問として1題出されました。小問数は去年よりやや少なめの34問です。例年問題文が長くなっていますが、今年は比較的短い文章でした。内容的には思考問題が減って、知識問題が大幅に増えています。計算問題は去年並みに多く出題されています。難度はかなり下がっているので、ミスをしないでていねいに得点できたかが合否を分けたと思われます。
【後期】対策 今年は問題の傾向が大幅に変わりました。難度も低くなったため、基本的な知識・正確な計算力・文章の理解力や分析力をみがくような勉強の習慣をつけておきましょう。

【ポイント】

  • 文章を読んで内容を把握する力をつける。
  • 正確な計算力を鍛える。
  • 基本的な知識を広く身につける。
  • 図・表・式を書く習慣を身につける。

社会

【前期】傾向 歴史分野の比率が高く、基本問題・標準問題でほぼ9割を占めます。難度は高くないですが、丸暗記では解けない文章記述問題や表・グラフから読み取れることを判断させる正誤問題など、多様な出題形式を駆使して受験生の力量を試す問題となっています。
【前期】対策 問題の9割が基本問題・標準問題です。また、3分野では歴史の比率が高いので、歴史の基本的な知識からおさえていくことから始めましょう。

【ポイント】

  • 用語記述は漢字で書くことが求められます。日頃から用語を漢字で書く習慣をつけましょう。
  • 問題文をしっかり読むようにしましょう。洛星は特に問題文に考えるヒントが隠されていることが多いです。
  • 統計の読み取りについては、洛星だけではなく、いろいろな学校の問題を解くなどして、数字から情報を読み取る練習をしましょう。また、文章記述が必ず出題されますので、こちらも日ごろから練習をして、読み手が理解できる文章を書けるようにしておきましょう。
【後期】傾向 後期は前期と比べると、3分野の割合では歴史より地理の方が高くなる傾向が見られます。それは、前期は知識の定着度合いを図る問題が多いのに対し、後期は知識をどれだけ活用できるかを試す問題が多くなることに関係していると言えます。そのため、標準問題の割合が前期よりも上がり、全体的に問題の難度も上がります。
【後期】対策 前期と比べて難度が上がるので、基本問題を取りこぼさないようにすることは必須です。加えて、いろいろな思考力問題に挑戦して解き慣れておきましょう。

【ポイント】

  • 歴史中心の前期に対し、後期は地理の割合が上がります。地理の問題は知識はもちろん、思考力を問うものが必ず出題されるので、文章正誤問題や統計読取問題など、出題形式別に練習を行い、解き方を身につけましょう。
  • 用語記述問題は原則漢字です。各種テストの際には必ず漢字で書いて、定着を図りましょう。
  • 文章記述問題が必ず出題されるので、各種テストで文章記述問題が出題されたら、必ず答えを書いて記述力の仕上がりを確認しましょう。