算数

傾向 大問数は、今年度も昨年度と同じく8問となりました。小問数は25問で、昨年来と同じです。洛南の問題数は他の最難関校と比べ、多いのも特徴です。近年、従来の洛南らしい『速さの問題』などに替わって、男子最難関中で要求されるような、高いレベルの知識(特に『整数』『場合の数』や『図形』)を問う問題が増えています。さらに、今年は作業が必要な『規則性の問題』が目を引きました。また、洛南の算数は試験時間が70分と非常に長いので、集中力の維持、粘り強さが必要とされます。
対策 従来、洛南の算数は頻出単元がある程度決まっていますが、近年、その単元ごとの重みに変化がでてきています。特に、『平面図形』『立体図形』『割合(食塩水)』『数の問題』は、発展的な知識を要求する応用問題に習熟することが必要です。また、作業を必要とする思考(試行)力も出題の傾向として定着しつつあります。

【ポイント】

  • 男子最難関中で問われるような“発展的な知識・技術”について習熟する。
  • N関連の特訓や教材・志望校別特訓等でしっかりと身につける。

国語

傾向 説明文が2つと物語文の3題構成です。
知識分野の出題割合が大きいことが特徴です。また、複数の知識を組み合わせて一つの答えを導かなければならない形式の出題が多いため、慣用句・四字熟語・三字熟語・ことわざ・外来語等の広範な語彙力が求められます。
設問数は53問あり、昨年の66問からは13問減少したものの、記述も含めて1問にかけられる時間は約1分となっており、受験生には依然としてスピードが強く求められる内容になっています。スピーディーかつ正確に文章を読み取り、素早く解答を導く力が必要な入試問題です。
対策 60分で、文章3本を読み、60問前後を解かねばなりません。受験生には相応のスピードが求められます。また、知識分野の比重が大きいため、高度な語彙力も求められます。

【ポイント】

  • 意味の分からない言葉は必ず辞書で意味を調べ、知識の土台を固める。
  • 文章をスピーディーに、かつ正確に読む訓練として、実際に時間を計っての演習を行う。また、場面展開や段落構成に注意を向け、ポイントをおさえて読むよう心がける。
  • 記述の答案力を鍛える。文章中から答えに関連する箇所を抜き出し、適切な「型」に沿って書くよう心がける。

理科

傾向 生物から2題、化学・地学・物理から1題ずつの大問構成なのは例年通りです。物理分野では力学(てこ)の難問が出題されました。また、大問3~5に計算問題が含まれており、例年以上に過年度の入試問題を解いておくことが有効な年だったと言えます。
対策 生物の知識問題は写真やイラストを用いた問題が毎年出されています。資料集や用語集などで写真と名前が一致するようにしておいてください。植物・動物・人体から満遍なく出題されるため、広い知識が必要です。化学はテキストにあるパターン的な問題に加え、最近では「読んで考える」問題が出題されますので、過去の入試問題で慣れておくべきでしょう。地学は一般的な問題が多いのですが、本年度のボーリングの問題(計算を含む)は受験者は手こずったかもしれません。物理は難問が多いので、テキスト発展問題、HIレベル特訓などで十分演習をしましょう。

【ポイント】

  • 生物の知識は特徴を捉えながら覚えていくこと。
  • 物理は力学中心に難問まで対応できるようにしておくこと。
  • 化学の計算の問題を全単元(中和、溶解度など)練習しておくこと。

社会

傾向 歴史・地理・公民の3分野からまんべんなく出題され、社会に関する知識をどれだけ身につけているか、その知識に対する背景や様々なつながり等を把握する学習が求められます。また、3分野の出題割合がほぼ均等であるため、他の最難関校に比べ、公民の割合が高いことが特徴です。
対策 社会に対する関心の度合いが問われるため、各分野の幅広い知識を身につけることが必須です。また、地理を中心に工夫された問題が出題されるので、問題演習でしっかり対策しましょう。

【ポイント】

  • 幅広い知識を身につける過程で、重要語句や人物名は漢字で覚えるようにしましょう。
  • 公民はやや難度が高く、政治分野だけでなく経済分野まで視野を広げて習得する必要があります。また、問題に時事がからむことがあるので日ごろからニュースを通して日本や世界のできごとを知っておきましょう。
  • 統計をはじめとする様々な問題を解いて考え方をしっかり理解し、自ら解けるように思考力を鍛えましょう。