算数

傾向 大問数は、ここ数年は6・7題となっていましたが、今年度はかつてのように8問となりました。小問数は25問で、昨年来と同じです。問題数は他の最難関校と比べ、多くなっています。このところ易化傾向にあり、2020年はここ数年で最高の合格者平均となりましたが、一昨年は揺り戻しでやや難化、昨年は易化、今年度は難化と、隔年変化が見られます。例年、非常に難度の高い問題が含まれていますので、解ける問題を選別する能力と確実性が問われます。また試験時間が70分と非常に長いので、集中力の維持、粘り強さ、作業力が要求されます。
対策 頻出分野が限られていますので、それぞれの分野の対策が必要です。特に図形は熟練が必要です。70分という長い時間で多くの作業が要求されますので、普段から長い時間集中して、丁寧に粘り強く問題に取り組む姿勢を養いましょう。

【ポイント】

  • 工夫して解く意識を持って、計算テキストを毎日1回。
  • あらゆる問題に、普段から意識的に比を利用する。
  • 初見の問題にも、あきらめずにじっくり取り組む。

国語

傾向 物語文、随筆文、説明文の3題構成です。知識分野の出題割合が大きいことが特徴です。また、複数の知識を組み合わせて一つの答えを導かなければならない形式の出題が多いため広範な語彙力が求められます。昨年は出題がなくなっていた外来語についても、今年は再度出題されました。設問数は66問あり、単純計算で1問にかけられる時間は1分以下と、受験生には依然としてスピードが強く求められる内容になっています。スピーディーかつ正確に文章を読み取り、素早く解答を導く力が求められる入試問題です。
対策 60分で、文章3本を読み、60問前後を解かねばなりません。受験生には相応のスピードが求められます。また、知識分野の比重が大きいため、高度な語彙力も求められます。

【ポイント】

  • 意味の分からない言葉は必ず辞書で意味を調べ、知識の土台を固める。
  • 文章をスピーディーに、かつ正確に読む訓練として、実際に時間を計っての演習を行う。また、場面展開や段落構成に注意を向け、ポイントをおさえて読むよう心がける。
  • 記述の答案力を鍛える。文章中から答えに関連する箇所を抜き出し、適切な「型」に沿って書くよう心がける。

理科

傾向 生物から2題、化学・地学・物理から1題ずつの大問構成なのは例年通りです。物理分野では4年ぶりに浮力も出題されています。また、記述問題も5年ぶりに出題されており、例年以上に過年度の入試問題を解いておくことが有効な年だったと言えます。
対策 生物の知識問題は写真やイラストを用いた問題が毎年出されています。資料集や用語集などで、写真と名前が一致するようにしておきましょう。また、3年連続で人体から出題されています。しっかり覚えておくようにしておきましょう。化学は単元のパターン別に解法を理解しておくことが大切です。地学は「月・太陽・気象」のいずれかからの出題が続いています。上記3単元を中心に地学は学習を進めてください。物理はてこからの出題が多いので、複雑なてこの計算までしっかり理解しておきましょう。

【ポイント】

  • 植物の知識単元は分類ごとに特徴を捉えながら覚えていくこと。
  • てこは常に重心を意識して問題に取り組むこと。その際、必ず図式化すること。
  • 化学の計算の問題を全単元(中和、溶解度など)練習しておくこと。

社会

傾向 社会に関する知識をどれだけ身につけているか、また、その知識を使ってどれだけ考えることができるかを受験生に問うべく、歴史・地理・公民の各分野からまんべんなく出題されます。3分野の出題割合はほぼ均等で、他の最難関校に比べ、公民の割合が高いことが特徴です。
対策 社会に対する関心の度合いが問われるため、各分野の幅広い知識を身につけることが必須です。また、地理を中心に工夫された問題が出題されるので、問題演習でしっかり対策しましょう。

【ポイント】

  • 幅広い知識を身につける過程で、重要語句や人物名は漢字で覚えるようにしましょう。
  • 公民はやや難度が高く、あまりなじみのない憲法条文の穴埋めなどが出題されます。また、問題に時事がからむので日ごろからニュースを見るようにしましょう。
  • 統計をはじめとする様々な問題を解いて考え方をしっかり理解し、思考力を鍛えましょう。